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<口蹄疫>最新設備でも防げず 養豚業者、再起誓う(毎日新聞)

 「近代的な豚舎は設備が充実しているが、それでも防げなかった」。政府が22日、防疫のため国内で初めてワクチン接種に踏み切った口蹄疫(こうていえき)。その恐ろしさを宮崎県川南町の養豚農家、日高義暢さん(30)は身をもって知った。

 約8千頭を飼育する豚舎は、10年前に5億円をかけて改築。窓がなく、最新の空調設備を備える。出入りのたび従業員全員が必ずシャワーを浴び、服もすべて着替えるなど10項目を超える衛生対策を徹底してきた。

 だが、ウイルス侵入を防ぐことはできなかった。抵抗力が弱い子豚9頭が死んでいるのを従業員が見つけたのは16日。親豚は鼻と足にできた水疱(すいほう)が破れ、血が流れていた。

 「ついに来たか」。覚悟はできていた。「残念ながら発症しました」と獣医師に報告、17日に遺伝子検査で感染疑いが確認された。

 19日朝、一晩で約50頭の子豚が死んだ。感染した親から母乳を飲むためだ。死んだ子豚に石灰をまき、埋却処分を待った。8千頭が処分対象だ。

 大阪の大学を卒業後、22歳で故郷に帰り、家業の養豚を継いだ。水や餌にこだわり、臭みをなくしたオリジナルブランド「まるみ豚」を使った豚ハンバーガーの販売を昨年11月に始めると、限定100個があっという間に売り切れるほどの人気に。「県内に住む100万人に食べてもらいたい。そう思っていたのに」と悔しがる。

 落ち込む従業員に「つらいけど山を乗り越えよう」と呼び掛け再起を誓った。養豚の道に入って約8年。かつてない苦難と絶望。それでも「農家として前を向かないといけない」と決意を込めた。

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図書館が暮らしの課題解決!? 就職セミナーや法律相談、講演会も(産経新聞)

 日々の暮らしの課題解決に図書館を役立ててもらおうと、各地の図書館の動きが活発化している。暮らしに役立つ図書コーナーを特別に設置したり、就職セミナーや弁護士らによる法律相談会を館内で開催したりする例もある。暮らし支援に積極的に取り組む有志の図書館による組織も発足し、図書館同士の連携も始まっている。(森本昌彦)

 ◆調べ物の第一歩

 「ビジネス情報」「法律情報」「健康・医療情報」。東京都港区の都立中央図書館の1階に、こんな名称のコーナーが設けられている。それぞれの分野について調べる際、来館者がアクセスしやすいようにニーズの高い書籍がそろっている。

 ビジネスなら、企業や業界、市場情報をまとめた書籍や資格取得や就職活動に役立つ書籍などが並ぶ。同図書館情報サービス課の重点情報推進担当係長、和田孝子さんは「ここに来れば、調べものの第一歩になるような書籍をそろえています」と説明する。

 書籍の設置方法を工夫しただけでなく、暮らしに役立つ催しも開催。4月23日には法テラス東京と連携し、弁護士による無料の法律相談会を開いた。相談者の待合室には法律関係の図書を設置しているほか、相談の中でも図書館にある書籍を使った問題の調べ方を紹介。会場が図書館という特性を生かしている。

 法律相談以外にも就職活動セミナーや健康に関する講演会など催しはさまざまだ。こうした取り組みについて、和田さんは「図書館はいつでも無料で便利に使うことができる。みなさんの生活の後押しをしたい」と話す。

 ◆自殺対策も

 暮らし支援の動きは全国各地の図書館でも見られる。ビジネスや法律関係のコーナーを設置するだけでなく、独自のユニークな取り組みも実施されている。

 秋田県立図書館(秋田市)は昨年12月、「生きる力を与える本」のコーナーを新設。精神面をサポートするような書籍や苦難を乗り越えた著名人の伝記など200~300冊が並ぶ。自殺防止のため、図書館にできることを考えてコーナー設置を決めたといい、今年1月には子供向けに「生きるってなに?」というコーナーを設けた。

 年金問題や多重債務、離婚などのトラブル別に「生活・仕事の困りごと解決支援マップ」を作成しているのは鳥取県立図書館(鳥取市)。B4サイズのマップで、関連する書籍が館内のどこにあるかを示したり、相談機関の連絡先などを記したりしている。年金の場合、「パンフレット・リーフレット」「法律関連雑誌」「法令を見る」などの種類ごとに分け、書籍の設置場所を説明している。

 今年1月には、同様の取り組みを進めている有志の公立図書館が「図書館海援隊」を結成した。図書館の課題解決支援機能の充実とアピールが目的で、4月27日現在で23図書館が参加。それぞれの図書館の取り組みについて情報交換を進めることで、サービスの充実を目指している。

 ■法テラスも連携へ

 暮らし支援のため、図書館と外部組織との連携も進んでいる。電話による法的な情報の提供などを行っている日本司法支援センター(愛称・法テラス、東京都中野区)は5月、全国の教育委員会と公立図書館に業務の内容などを紹介したポスターを発送する。

 図書館で調べ物をしてもトラブルの解決に至らない場合、さらなる解決方法の一つとして法テラスの存在を来館者に知ってもらうのが狙い。法テラスでできる業務を理解してもらうため、一部の図書館では職員を対象にした研修会を開催。将来的には全国に拡大していく予定という。

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法律相談めぐり綱引き 「士業」が連携サイト、弁護士増に対抗(産経新聞)

 司法制度改革で急増した弁護士が、これまで敬遠していた小さな仕事も受任するようになったことに対抗して、司法書士や行政書士などの弁護士以外の「士業者」がインターネットサイトを使い連携しあう動きが活発化している。関西の士業者による交流会は税理士や社会保険労務士など10士業者による横断型の検索サイトを立ち上げた。当初は弁護士も参加していたが、弁護士会が「非弁だ」とクレームをつけるなど、お互いの「職域」をめぐる綱引きが激化している。

 弁護士白書によると、平成21年3月現在の弁護士数は2万6930人で10年前の約1.5倍に急増。この結果、これまで弁護士が受任することが比較的少なかったとされる従業員の不当解雇や交通事故のトラブル、養育費の支払い請求など、報酬が数万円程度の案件も積極的に受任する若手弁護士が増えているという。

 一方、弁護士以外で法律にかかわる士業者は司法書士や行政書士のほか、税理士、公認会計士、社会保険労務士など多岐に渡る。しかし、それぞれの担当業務が熟知されているわけではなく、依頼者はだれに相談すればよいか分からず、探し方も知らないのが現状だった。

 こうした中、大阪や神戸の若手士業者らでつくる「関西士業交流会」を主宰する社会保険労務士の天野勝規さん(33)が顧客の開拓と利便性向上を図ろうと、20年2月に士業者検索サイト「まほろば」を開設。現在は税理士や社会保険労務士など10種類の士業者約250人が登録し、毎月2万人が閲覧するまで成長した。

 まほろばには当初、弁護士も登録していたが、士業者の非弁活動をめぐり監視を強めている大阪弁護士会が「弁護士の選定に関与すれば非弁活動にあたる」とクレーム。このため、今年1月末に弁護士の登録を抹消した。

 職域をめぐって「弁護士」対「他士業」の構図が鮮明になる中、まほろばのメンバーは士業者同士のネットワークを生かした「ワンストップサービス」にも乗り出した。例えば、依頼者から遺言の相談を受けた司法書士が、サイトに登録している税理士に相続税の相談を引き継ぐなど、顧客の“囲い込み”で対抗している。

 天野さんは「今後はインターネットにとどまらず、別の士業者同士が事務所を合併するなどつながりを深めることで『ワンストップ化』をより強化する流れになるのでは」と話している。

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